5 債権回収|佐世保 長崎県北(平戸市・松浦市)を拠点とする弁護士(松尾茂利法律事務所)です。

松尾茂利法律事務所
故郷、佐世保の皆様に誠心誠意ご奉仕します。

養育費や貸金の不払いでお困りの方へ 民事執行法改正(2020年4月〜)

質問 どんな場合の手続が改正されたのですか
回答 @お金を貸した相手に裁判までして勝訴したのだけどがなかなか返してくれない。そんな相手がA銀行に預金を持っているのは間違いないのだけどどこの支店に口座を持っているのかが解らないので差押え手続きができない。
A裁判所で取り決めた養育費を支払ってくれない。相手は職場を変わっていて市内で勤務しているのは間違いないのだけど詳細がわからないので給料差し押さえもできない。
と言う場合などです。
Bまた施行はちょっと先になりそうですが全国の不動産所有情報も取得できることになります。
質問 どんな制度に改正されたのですか
回答 財産開示手続という制度の内容が改正されて、「第三者からの情報取得手続」という制度が新設され、@裁判所から銀行の本店に照会をして、相手の銀行口座がどの支店にあるのか分かるようになります。Aまた、同じように裁判所から市町村や年金事務所に照会をして、相手の勤務先が分かる手続が新設されました。
但しいずれも裁判手続きであるので一定の要件が定められています。
質問 銀行預金の差押えがしやすくなるのですか
回答 その通りです。銀行預金の差押えをするためには、相手がどの銀行のどの支店に銀行口座を保有しているかを、差押えの申立てをする側で特定しなければなりません。これまでは「支店までは解らない」という場合、これまでは、相手の住所地の近くの支店などに絞って一か八か差押えをしていましたが、口座がない=空振りになることもありました。今回の新しい制度では、裁判所からA銀行の本店に情報の提供を命じることで、A銀行のどの支店に相手の銀行口座があるのかを回答してもらえるようになりました。
質問 勤務先情報の取得もできるのですか
回答 預金口座情報の取得の場合よりも複雑ですが、手順を踏めば可能です。但し市役所等の公的機関も把握できていないような就職状況の場合には情報取得は困難です。

債権回収の鉄則

債権回収の鉄則として内容証明郵便での請求というのがあります。どの本にも載っているようなことです。しかし今時これだけで直ちに払おうかと考える人はいないのではないでしょうか。もう少し踏み込んだ対策を考えて請求しなければならないと考えています。その対策はケースバイケースです。ご相談ください。

債権回収の方法

内容証明郵便

 通常の請求書ではなく、内容証明郵便の方法で出すことをおすすめします。
 しかも弁護士に依頼して弁護士名で内容証明郵便を発送してもらう方法が効果的です。
 内容証明郵便は、郵便の内容と到達記録を郵便局が証明してくれる郵便ですが、通常の請求書よりも証拠としての力が強く、単なる請求書より裁判等の法的手段に出るぞという強い意思を示すことができます。
 しかもその内容証明を弁護士名で送ることにより、「このまま支払わなければ裁判を起こされてしまう」という問題解決への現実的な危機感を持ってもらうことができるからです。

これでだめなら
法的手段の選択
弁護士に弁護士名での内容証明郵便を送ってもらったが、支払って来ない。
そのときは法的手段を選択することになります。代表的なものとしては
(1)支払督促
   と
(2)民事訴訟
があります。
支払督促

支払督促とは、貸金、賃金等の金銭債権について、相手方がこれを支払わない場合に訴訟手続きによらず、 簡易迅速な方法で支払いを強制的に行わせる制度です。
 メリット

原則として申立人が記載した理由のみで発令され、証拠調べや審理が行われない。

手数料は通常裁判の半分。
デメリット

相手方の住所地を管轄する簡易裁判所に申立てなければならない。

相手方が異議申立てをした場合、通常訴訟に移行する。
 
したがって、支払督促は、相手方が支払義務を争ってこない場合に向いています。

民事訴訟


民事訴訟とは個人の間の法的な紛争,主として財産権に関する紛争の解決を求める訴訟です。裁判所が両方の当事者の主張を聞いて、どちらの主張が妥当かを判断し、判決を言い渡します。その結果、相手方に対して支払を命じる判決をもらえば、その判決書に基づいて相手方の財産に強制執行することができます。

請求額が高額な場合や、内容が複雑な場合等は迷わず、専門家である弁護士に依頼することをおすすめします。しかも弁護士を依頼することによって 裁判が開かれるたびに本人(会社の場合は代表者)が出頭する必要がなくなります。
解決事例
A社は食品の製造販売会社で、その当時小売店B社に対して約40万円程度の売掛金がありました。しかしB社の業績が落ち込み返済日にも支払ってもらえませんでした。B社の社長はどこかに雲隠れしている状況です。どの事務所でも金額的に費用倒れになると言う相談結果のようでした。当事務所へ相談。
A社はB社の店舗に販売員を派遣するような非常に密接な業務提携をしていたような関係でした。そこでB社の販売先と思われるところを調査したところ、B社の買掛先C社を発見しました。買掛金としては15万円程度でした。しかし時間的に、支払督促→差押えなどという手続きを行っている余裕はないので、何かあったら一切の責任はA社が取るという一文をC社にご理解いただき、C社にA社の40万円の債権を15万円で買い取ってもらい(この時点でA社の債権回収終了)、債権譲渡の手続き後、C社が15万円についてB社に相殺通知し自社の返済義務を消滅させた。残念ながらその後25万円分についての返済はない。すくなくともあまり費用をかけずにA社は15万円の返済を確保できました。
かなり特殊な債権回収でしたが、ポイントはA社従業員の熱心さとA社とC社の良好な関係でした。

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